サン・ペドロ・デ・ラルア教会(エステーリア/スペイン)

サント・マリー教会(オロロン・サントマリー/フランス)
| ロマネスクを担った人々とは、教会を寄進した有力諸侯ということになるが、 実質的には、各所で活躍した修道院僧(のネットワーク)、東方交易の主体となった商人、
地場の産業の発展を支えた職人層(工房)だと思われる。そのころ盛んになった巡礼が、 ヒト、モノ、情報の流動化を促した。ロマネスク教会の多くは、その巡礼路に沿って建てられている。
なお、人々が集う巡礼に適応した機能をもった教会を 特別に、「巡礼路教会」と分類する専門家もいる。また、東方の情報は、11世紀後半から始まった十字軍遠征によってより 大量に運び込まれたに違いない。ロマネスク芸術から、中世社会が想像以上に高いモビリティーをもっていたことがうかがえる。 |