現代史に目を転じてみよう。
そこでも、多くの悲劇が生まれている。
大東亜共栄圏、八絋一宇のスローガンの下、"遅れた"東亜の解放を大義名分に、隣国・アジアに攻め込んだわが皇軍。
プロレタリア国際主義・世界革命を標榜して、中央アジア、モンゴル、シベリアを軍事制圧したレーニン、スターリンのソヴィエト赤軍。
人民解放の旗の下、チベット等周辺諸国を植民地化した毛沢東人民解放軍、理不尽にも伝統文化の破壊を繰り広げた造反有理の紅衛兵。
もちろん、アイルランドを支配し続けた英国もしかりである。
これらを支えたものこそ、壮大で万民救済的な正統(中心)思想を装った、
独善的な「貧困なる歴史観」だったのではあるまいか。
アイルランドの地に立って、破壊され廃虚となったカトリック教会の前に佇むとき、
新教・プロテスタンティズムを掲げて旧教・アイルランドに攻め入っクロムエルと、
スターリン・毛沢東が重なった。




ロス城/2000.7.19
1642年、アイルランド(カトッリク軍)が、英国クロムエル(プロテスタント軍)の侵略者と戦って敗れたところ。
これによって英国のアイルランド支配が確立された。

新教の教会となった教会もある/2000.7.20