第2章 幻の民・ケルト

@キブロン


古代フランスの先住民はケルト族だ。この地がローマ人によってガリアと呼ばれた時代のことだ。 やがて、ローマの将軍カエサルがガリアを征服し、ケルト族のガリア支配が終わった。
ローマ支配によりこの地のラテン化が進むが、 強大なローマ帝国の滅亡とともに、ガリアの支配者はゲルマン民族の一派、フランク族に代わった。 そこから、今日のフランスの歴史が始まった、という人もいる。
一方、5、6世紀頃、ブリテン、アイルランド等のケルト族がフランス西部(現在のブルターニュ地方)にわたった。ブリテン島のケルト族の移住にちなんで、この地はブルターニュと呼ばれるようになった。
さて、いつのころであろうか、私が「ケルト」に興味を持ち始めたのは――私たちの歴史観が「ヨーロッパ」の影響下にあることは疑いようもなく、世界が地中海起源(ギリシア・ローマ)、キリスト教、そして近代という直線的な時間で括られてきたことが正しいのかどうか。私の中には、直線的歴史観から螺旋的歴史観を求める熱情が渦巻いていた。
そんなとき、私は「ケルト」に出会った。 以来、「ケルト」は、私の中にロマンティシズムとして定着した。ケルトの歴史を読み、ケルト系の音楽を聞き、アイルランドにも行った。 そして、今回はブルターニュを選んだ。 【参考文献】

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