Tibet (1998 summer)

僧たち

僧たち 2

ポタラ宮

チベットの色彩

遊牧民

チベットに対する思いは複雑である。かつて1960年代、中国共産党政府が宗教的支配に苦しむチベット人民を解放したと信じた。それが誤りだと気づいたのは、いまから20年ほど前、沖縄に興味を持ち始めたころだろうか。爾来、宗教(とりわけアジアにおけるそれ)に向き合うことが自身の最重要課題の1つとなった。
1998年7月、期待して当地を訪れてみたものの、旅行中、胸苦しさが続いた。これは、高地順応できない身体性からくる苦しさだけではないのかもしれない。
それでも、中国共産党政府が蹂躪した歴史を超えて、この地の宗教的雰囲気は濃密であり感動的である。チベット人民の抵抗を恐れる中国共産党政府の管理下、観光客が訪れることができる寺院は限られたところなのだろうが、そうであっても、チベット人の暮らしと宗教は分かちがたくあること、そして、その結果として、きわめて個性的な文化を築いてきたことはわかる。