Sep-26-2008(7日目/総括)
Venezia:
ヴェネチア滞在はわずか1日半。
世界にも稀な迷宮都市を堪能したとはいえない。
もちろん、この街の魅力を享受する時間としては短すぎる。
それを承知の上で敢えて申せば、ヴェネチアは期待はずれだった。
迷路のように張り巡らされた路地と水路、大運河、
そこを行き交うヴァボレット、ゴンドラ、嗜好を凝らした無数の橋、
道をふさぐ土産物屋、カフェ、レストラン、世界中から集まった観光客、
中世の教会、商館、宮殿、塔・・・この街を彩る非日常的風景を挙げればきりがないのだが。
筆者の旅行前、知人がヴェネチアを「テーマパーク」と評した。
この見方は納得できる。
ヴェネチアに車は入れない。
そのことは、人に優しい面もあるが、水路を渡るための橋は太鼓橋であるため、
バリアフリーは望めない。
乳母車、車椅子は渡れない。重い荷物をもった者の負担も大きい。
ヴァボレットはあるけれど、家の前に船を止められのは有力なホテルや一部の富者だけだ。
年間320万人といわれる観光客がこの街の産業であり、
街の主役は観光客と観光産業に従事する者だけになり、
生活者は不便なこの街から離れてしまう。
人の住まない「廃屋」が増え続ける。
ヴェネチアから、そこに生きる生活者の姿が消えてしまえば、
ヴェネチアの「テーマパーク化」が進むばかりだ。

出発の朝は、ホテルの船着場に水上タクシーが迎えにきてくれた。
空港まで、どんよりとしたアドリア海を全速力で船は進んだ。
筆者はヴェネチアの将来に悲観的である。
